夢にまで見た共演 ももいろ歌合戦 おばあZが圧巻パフォ さらなる飛躍へ決意

 人気アイドルグループ「ももいろクローバーZ」が進行役を務める年越しイベント「第7回ももいろ歌合戦」に初出場し、夢にまで見た本家ももクロとの共演を果たした新温泉町の女性グループ「ももいろクロおばあZ」。大舞台に臨むプレッシャーをものともせず、横浜アリーナ(横浜市)に詰めかけた町人口(約1万2千人)を上回る大観衆を前に、圧巻のパフォーマンスを披露した。メンバーたちは「一生の思い出になった」と感無量。さらなる飛躍に向けて自信を深めた。

元気いっぱい

 「おばあZ」は、同町居組に住む53~69歳の女性5人で結成。平均年齢61歳ながら、明るく快活なパフォーマンスが話題となり、町内のイベントに引っ張りだことなった。

 ももいろ歌合戦は、毎年12月31日に開かれる大型音楽イベント。「おばあZ」には、町役場を通じて本家ももクロの所属事務所から出演オファーがあり、結成からわずか1年半ほどで、まさかの全国デビューを果たすことになった。

 「おばあZ」は、さだまさしさんや小林幸子さんなど多くの有名アーティストが控える中、イベント前半の13番目に登場。男性アイドルグループ「EBiDAN NEXT」と共演し、得意の歌「Z伝説~終わりなき革命~」を披露した。

 「緊張で胃に穴が空きそう…」。体力的に大舞台に耐えられるのか、メンバーは出演直前まで不安だったという。しかし、本家ももクロのイメージカラーに合わせた手作り衣装に身を包み、舞台でスポットライトを浴びたとたん、「人が変わった」(イエロー担当のひでこちゃん)。

 緊張やプレッシャーをはねのけ、軽快な音楽に合わせて約4分間の舞台を踊りきった。曲の途中から本家のメンバー4人も加わり、会場のファンを大いに沸かせた。

これが芸能界

 前日に横浜アリーナ入り口の階段で転倒し、一時は出演も危ぶまれたひでこちゃん(62)は、大舞台を終え「気分はアイドル。いつも以上に足が上がらない分、手はよく上がった」と笑顔。会場では、夕方にもかかわらず関係者が「おはようございます」とあいさつを交わす様子を見て、「これが芸能界なんだ」と実感したという。

 グリーン担当のえりこちゃん(61)は「とにかくとっても楽しかった」、パープル担当のさとみちゃん(64)は「(舞台が)終わったら涙が出てきた」、レッド担当のれいちゃん(69)は「皆と逆の動きをしないように、そればっかり考えて踊った」とそれぞれ振り返った。

 本家ももクロの所属事務所とのやりとりなど、慣れない作業も担ったリーダーでピンク担当の西垣幸子さん(53)は今後の活動について、「いつも通り敬老会や町の文化祭に出る。新たな曲にも挑戦したい。1年に1曲ずつのペースで(笑)」とさらなる飛躍を誓った。

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