境港市の水産業や行政の関係者らでつくる「境港旬の魚を食べる会」(土肥順市会長)が8日夜、同市京町の味処美佐であり、参加者が境港総合技術高(同市竹内町)の生徒らが実習で作った製品などを使用したコース料理を堪能した。
特色ある教育を展開し、地域で重要な役割を担う同校の活動を知ってもらおうと、調理実習などで生徒を指導する美佐の浜野政和代表(48)が、実習や課題研究で生徒が取り組んだ食材を会席料理に仕上げた。
料理は9品目。缶詰を使ったサバの唐揚げや赤貝の炊き込みご飯、生徒が地元企業の養殖に稚魚採取で協力しているマハゼの刺し身、境港サーモンを使って伝統の実習で作った新巻きザケのみぞれ煮、養殖過程で間引かれるギンザケの稚魚の南蛮漬けなどが並んだ。
浜野代表は「全て学校に関わる食材を使った。材料の養殖などで地域が学校を支える構図となっている」と説明。参加者からは「実習製品のレベルが高くて驚いた」「養殖ではじかれた魚を有効利用する取り組みは有意義」などの声が聞かれた。
料理を味わった同校食品・ビジネス科の堀川貴哉教諭は「プロが手を加えることで実習製品が一段とおいしく生まれ変わることが分かり、勉強になった。生徒にこういう利用法があると還元したい」と話した。