鳥取砂丘砂の美術館(鳥取市福部町湯山)の第15期展示「フランス編」が19日、開幕した。新型コロナウイルスの影響で、新作の展示は約1年9カ月ぶり。来館者は、今年パリ五輪が開催されるフランスの歴史や文化を表現した流麗な彫刻に見入った。
館内には、ヴェルサイユ宮殿やルーブル美術館、ナポレオンの戴冠式の様子などの彫刻、18点を展示。観光大国フランスの芸術や歴史、文化を砂像を通して堪能できる。
午前9時のオープンに合わせ、大勢の観光客らが来館した。細部まで丁寧に表現された砂像をじっくり観察したり、写真撮影をしたりと満喫した。初めて鳥取県を訪れた大阪府泉佐野市の自営業、熊取谷歩さん(56)は「スケールもすごいが、リアルで丁寧」と満足そうに話した。
開幕式典には、行政関係者など約100人が出席し、深沢義彦市長らがテープカットで開幕を祝った。深沢市長は「鳥取を代表する観光拠点。多くの皆さんに芸術大国フランスの旅を楽しんでもらいたい」と期待した。
同館によると、例年の約1・8倍の会期となった14期展示「エジプト編」の入館者数は58万5762人で、これまでの累計入館者数は577万562人。