生産者のこだわり知って 鳥取発ブランド和牛「万葉牛」の書籍発行

 鳥取県内の指定生産者により肥育されたブランド和牛「万葉牛」に関する書籍「鳥取いなば万葉牛 解体新書」が今井出版から発行された。万葉牛誕生の経緯や畜産農家の思い、取り扱う飲食店の声などを収録。さまざまな角度から鳥取発のブランド和牛の魅力を描いている。

 万葉牛は2004年に、食肉加工卸売業のはなふさ(鳥取市南安長2丁目)の花房稔社長と谷口畜産(同市河原町小畑)の谷口拓也代表が生み出したブランド。選ばれた農家から生産され、厳しい認定基準をクリアした県産黒毛和種の枝肉に付与される。現在は「鳥取いなば万葉牛」として県内6農場で生産され、月間約21頭分が県内外に出荷されている。

 万葉牛の品質や生産のこだわりを分かりやすく伝えようと、指定生産者や指定登録店などで組織する万葉牛生産流通組合が書籍発行を企画した。

 書籍では、鳥取においしい和牛を根付かせようとブランド化を発案し、次第に評価や共感を得て流通が定着していく様子を、担当社員のインタビューや社長らの対談で丁寧に紹介。指定生産者6人と万葉牛を味わえる全国の焼き肉店など指定登録店70店にもインタビューし、詳細を掲載した。帯には花房社長と交友があり「肉マニア」としても知られる人気グループ「EXILE」のSHOKICHIさんがメッセージを寄せた。

 花房社長は「きめ細かな霜降り肉がもてはやされるが、本来の肉のおいしさとは何かを問う1冊。ぜひ生産者のこだわりや背後にある物語を知って食べてもらいたい」と話している。

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