国展彫刻部2年連続入選 鹿野の森さん「夢のよう」

 森工作所(鳥取市鹿野町今市)の森保樹代表(54)が、第98回国展彫刻部で、昨年に引き続き2度目の入選を果たした。このたび、東京・六本木の国立新美術館での展示を終えて作品が事務所に戻り、入選の喜びを語った。

 森さんは40歳で独立し、「森工作所」を設立。普段は看板や手すりなどのステンレス加工・取り付けなどを幅広く製造販売する傍ら、金工作家としてステンレスに美術的な要素を融合させたオブジェなどを製作している。

 市民美術展や県美術展にも入選していたが、生まれ育った青谷町を全国に発信したいと、昨年初めて国展に「青谷獅子岩」を出品し入選を果たした。今年も応募を目指し、昨年末から構想に着手。早朝、工場にこもって3カ月かけて製作した。

 今回の作品名は「青谷かみじち」で、青谷上寺地遺跡で見つかった2000年前(弥生時代)の出土品である、木片に描かれた動物の線刻画を1・3メートルのステンレス立体作品として再現。古代の日本人の美意識を現代の技術で表現した。

 4月に入選の結果が届き「今年も通った。夢のような出来事だった」と喜ぶ森さんは、「これからも研さんを積み重ね、地元の方が喜んでくださる仕事を続けていきたい」と話した。

 作品は、青谷町の鳥取市あおや郷土館で開催の「あおや文化まつり」で展示される。30日まで。

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