元阪神タイガースの投手、岩田稔さんの講演会が２日、三朝町総合文化ホールで開かれた。岩田さんは「やらな、しゃーない！ ～逆境に負けない岩田流マネジメント～」と題し、自身も患う１型糖尿病の患者にとって“希望の星”となるべく活動してきたエピソードなどを披露。町内の小中学生ら約２３０人が興味深く聞き入った。
講演会は、町教委が推進する「未来を拓（ひら）け、みささっ子創造事業」の一環。国内外で活躍する著名人から話を聞き、夢の実現に向けて努力し、主体的に生きることの大切さを学ぶ。
岩田さんは、甲子園を目指して練習に励んでいた高校２年の秋に１型糖尿病を発症。病気を理由に社会人野球への内定が取り消しになった経験を紹介し、「当時は差別じゃないかと取り乱したが、悔しい気持ちをしたから努力を続けることができた」と振り返った。
阪神への入団会見で「１型糖尿病の希望の星になりたい」と宣言したことにも触れ「自分にプレッシャーを与える意味でも、将来どうなりたいのか声に出したほうがかなう。考えるだけじゃなく、どんどん声に出して」と呼びかけた。
