鳥取城北2連覇 書道パフォ甲子園

 高校生が音楽に合わせて巨大な紙に文字や絵を表現し、出来栄えを競う「第17回書道パフォーマンス甲子園」が28日、愛媛県四国中央市で開かれ、鳥取城北高(鳥取市)は弘法大師・空海の書「灌頂歴名(かんじょうれきめい)」のオマージュで堂々とした演技を披露し、2年連続2度目の頂点に立った。

 同校は、真言密教の儀式を行った時の受法者の名簿である灌頂歴名を元に空海が書いた漢字はそのままに、出てこない漢字も出てくる偏やつくりを参考にして表現。Uru(ウル)さんのヒット曲「あなたがいることで」のピアノの生演奏にのせて、両親や親友、恩師ら部員それぞれの大切な人の名を書き上げた。「貴方(あなた)のありがとう 誰に贈りますか」の問いかけで会場全体は心温まる空気に包まれ、審査員からは「大切な人に感謝の気持ちを送るという身近な親しみのある素材を空海の灌頂歴名に着想を得た紙面構成に仕上げたのが良かった」と高い評価を受けた。

 部長の3年、小林愛音さん(18)は「たくさんの人に思いを届けたいという気持ちが強かった。2連覇するために練習を重ねてきた。努力が報われ、うれしい」と喜んだ。顧問の山根亮文教諭(40)は「不安も抱えながらだったが、自分たちのやりたい演技を6分間に出し切った結果。次の夢に向かって走り出したい」とたたえた。

 同大会は12人以内でチームを組み、6分以内に縦4メートル、横6メートルの紙に作品を完成させるのがルール。今年は全国32都府県から109校が応募し、本戦には予選を突破した21校と能登半島地震の復興応援枠として石川県の2校が出場した。

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