どんでん返しで栄光はつかんだがー【五輪コラム】

“美しい体操”に向け日本には課題がある

 最後の最後にこんなどんでん返しが待っているとはー。体操男子団体決勝は、絶望的な大差をつけられていた日本が、大逆転で2大会ぶり8度目の金メダルを獲得した。鉄棒で2度の落下という、中国の自滅に助けられた。ただ、日本の体操関係者の中にも、体操そのもののクオリティーでは、中国が上回っていたとの見方がある。輝かしい「体操ニッポン」の伝統をどう継承し、発展させるか。課題が突きつけられたとも言える。(船原勝英)

 中国とのマッチレースは、滑り出しの床運動で日本が0・734点のリード。初出場の20歳、岡慎之助のきめ細かい落ち着いた演技が光った。

 第2種目のあん馬では、スペシャリスト、2番手の杉野正尭が14・866点と高得点をたたき出したが、エースの橋本大輝が取手を握り損ねて落下(1点減点)し、中国に0・500点差のリードを許した。

 第3種目のつり輪は、日本が予選で2・667点の大差をつけられた中国の得意種目。スペシャリストの劉洋が圧巻の15・500点をマークし、うまくまとめた日本のスペシャリスト、谷川航に1点差をつけた。力技の種目ではあるが、姿勢の美しさ、技のオリジナリティーも含め、3人とも中国体操の...

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