「鉄穴流し」体験先人の知恵学ぶ 和鋼博物館でこども教室

 かつての砂鉄採取法「鉄穴(かんな)流し」を学ぶ催しが3日、安来市安来町の和鋼博物館であった。小学高学年の児童が参加し「たたら製鉄」に欠かせない工程の一端を体験。知恵と工夫を凝らした先人に思いをはせた。

 同館の夏休みこども教室として開いた。参加者は冒頭、荒川優司館長の案内で常設展示を見学。砂鉄を含んだ山を崩して土砂を水路から池に流し、重い砂鉄が底に沈殿するという比重選鉱の工程や、使用された道具などを見て回った。

 後半は館長手製の模型を使い、参加者が実際に砂鉄を混ぜた砂を水で流して砂鉄が分離する原理を体験した。現代の磁力による選鉱装置の模型を使って新旧の選鉱方法の違いも学んだ。

 母親と訪れた小学5年の阿郷百花さん(10)=島根県出雲市=は、夏休み課題の新聞作りのため、たたら製鉄について調べる目的で参加。「機械もなかった時代に比重を考えるなど、昔の人の工夫はすごいと思った」と感心した様子で話した。

 同教室は10日にも開催。午前10時~正午。小学5、6年が対象。参加無料(要事前申し込み)。問い合わせは電話0854(23)2500。

この機能はプレミアム会員限定です。
クリップした記事でチェック!
あなただけのクリップした記事が作れます。
プレミアム会員に登録する ログインの方はこちら

トップニュース

同じカテゴリーの記事