境港市の「さかいみなと中野港漁村市」(実行委主催)が10月下旬、大阪市北区の阪神百貨店・阪神梅田本店で出張開催されることが決まった。好評を博した2017年の初開催から7年ぶり。今回は2日間にわたり、境港総合高の生徒も参加し、大阪の「デパ地下」の消費者に美保湾で取れる魚介類のおいしさをアピールする。
今月14日に中野港で開催された今年最後の漁村市。大阪開催に向け、阪神梅田本店生鮮営業部のバイヤー、河合亮さんが視察に訪れ、現地の雰囲気を肌で確認した。河合さんは「初めて視察したが、思った以上ににぎやかで、地元の人たちに支持されているのが分かった。このレベルのにぎやかさを大阪でも再現したい」と話し、盛り上げの方策に思いを巡らせた。
大阪で2度目となる漁村市は鳥取県の支援を受け、10月26、27の両日、阪神梅田本店の地下1階の鮮魚売り場で開催される。今回は漁業者のほか、境港総合技術高の生徒も課外学習として参加し、PRやモニター調査に一役買う。漁村市でおなじみのレンコダイのアヒージョや、関西では珍しいツキヒガイのバター焼きの試食、干物や缶詰など境港の水産加工品の販売も計画している。
漁村市実行委の佐々木正会長は「前回はものすごい反響だった。美保湾産の魚介類を大阪の消費者にPRし、ブランド化や県外での販路開拓のばねにしたい」と意気込む。
同漁村市は、沿岸漁業の振興や魚食普及を目的に、美保湾に面した中野港を拠点とする小型底引き網漁業者と官民の水産関係者などが実行委を組織し、13年から実施している。漁師による対面販売のほか、干物やグルメ、絣(かすり)工芸などの出店もあり、境港市の名物イベントとして定着している。