内戦の道の向こう側にいる「敵」

宗派の「モザイク国家」、「境界から」㊳レバノン

  •  レバノン・ベイルート
  •  キリスト教地区で暮らすイスラム教徒のゾヘイル・ワズニ。地区を隔てる道沿いのビルには内戦の傷痕が残る=2023年9月、ベイルート近郊(撮影・ムハンマド・クレイト、共同)
  •  壁に撃ち込まれた銃弾を示すキリスト教徒のカナアン。ベイルート近郊の自宅には「家族を守るため」の武器が並ぶ=2023年9月(撮影・ムハンマド・クレイト、共同)

 十字架のタトゥーが入った右手で物入れの引き出しを開けると、中にあった銃弾がじゃらりと音を立てた。「向こうのやつらが撃ち込んできた」。ジョー・カナアン(61)が、道路の向こうのイスラム教地区を指さす。...

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