全くあずかり知らないうちに、自分が突然、世間の注目の的になっていたとしたら…? 堂本剛さん主演の映画「まる」(監督・脚本 荻上直子さん)は、不条理な出来事に巻き込まれる人のお話です。
主人公・沢田は美大卒ですが、アートでは身を立てられず、傲慢な現代美術家のもと、数いる助手の一人として言いなりの日々。独立する気力もなければ、これといった欲もないようです。
ところがある日、沢田が無心で描いた円が知らぬ間に交流サイト(SNS)で拡散され、なぜか大人気となり、彼は正体不明のアーティスト「さわだ」として時の人に。
それからは、円を一つ描けば百万円!? これは成功なのか何なのか、幸せって何だっけ。問いがほわほわと押し寄せてくる映画です。そんな沢田に、クセがかなり強い隣人(綾野剛さん)がねちっこく絡んでくるのも見どころです。
今作は、荻上監督が堂本さんとのタッグを熱望して実現したそうですが、元々監督が堂本さんに強く興味を持ったきっかけは、20年ほど前の意外な事からだそうで…詳しくはYouTube番組「山崎あみ『うるおう』リコメンド」(略称うるりこ)第92回で話していますので、ぜひ聴いてください。<...