「貴婦人」世代を超え人気 SLばんえつ物語25年

  •  25周年ヘッドマークを付け出発を待つC57=新津駅
  •  SLは子どもにも人気、展望室では記念撮影も=新津駅
  •  新潟駅乗り入れ時代。送り込みの電気機関車をグリーン車から分離=2017年9月
  •  新津駅前・神尾弁当で購入した数の子ずしと津川駅の復刻駅弁「とりめし」
  •  ディーゼル機関車がけん引した「青い12系客車号」=2019年6月、会津若松駅

 蒸気機関車(SL)が客車7両をけん引し、磐越西線(新潟県、福島県)を走る快速「SLばんえつ物語」が今年、運行開始25年を迎えた。機関車Ⅽ57型180号機の前面に赤地に金色の「25」をあしらったヘッドマークを付け、今年は12月まで運行する。25周年特別企画として、前面ナンバープレート下にあるハンドルなどの装飾塗装も金から黒に変更し「往年の雰囲気を演出」(JR東日本新潟支社)した。夏のある朝、始発駅新津(新潟市秋葉区)で会津若松(福島県会津若松市)行き上り列車を見送った。

 長野方面と新潟を結ぶ信越線の途中駅・新津は、磐越西線や秋田方面を日本海回りで結ぶ羽越線の起点で、車庫や車両工場もある鉄道の要衝。ばんえつ物語の機関車と客車の拠点でもある。列車が入線すると、幼い子供を連れた親から熟年世代などさまざまな人々が主に機関車に集まり、ヘッドマークや運転席などを撮影。JR社員が機関車をバックにシャッターを押してくれるサービスもある。先頭客車の展望室で、機関車後部のナンバープレートをバックに記念撮影する乗客も。列車は午前10時3分、「ボーッ」という大きな汽笛を鳴らし、111キロ、約3時間半の旅に出た...

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