自民党の裏金事件に絡む政治への信頼回復、物価高を上回る実質賃金の向上や経済再生、防災や安全保障体制などが争点となった第50回衆院選は27日、投開票された。鳥取1区は、自民党前職で首相の石破茂氏(67)=公明党推薦=が盤石の選挙戦を進め13回連続の当選を果たし、鳥取2区は自民党前職で経済再生担当相の赤沢亮正氏(63)=公明党推薦=が大臣就任の追い風を生かして7回連続の当選を決めた。
石破氏は首相、自民党総裁として全国遊説のため帰県できず、選挙戦は本人不在だったが、強固な支持基盤に支えられ前回選を超える10万6670票を獲得した。15年ぶりの民主系候補となった立憲民主党新人の朝倉浩之氏(51)、共産党新人の岡田正和氏(42)を圧倒した。
赤沢氏も現職大臣として後半戦は応援演説で県外を転戦した。従来ほどの活動量は確保できなかったものの、地元陣営が組織力を生かして8万1526票を獲得した。立憲民主党前職の湯原俊二氏(61)は前回と比べ約2万票落とし、重複立候補していた比例中国ブロックでの復活当選もかなわなかった。共産党新人の福住英行氏(48)は埋没した。