万葉歌人の大伴家持を顕彰する公募短歌大会「第30回記念大伴家持大賞」(鳥取市主催、新日本海新聞社など共催)の表彰式が3日、同市国府町町屋の因幡万葉歴史館で行われた。「鳥」をテーマに寄せられた3795首の中から入賞者が表彰を受けた。
選者は歌人の佐佐木幸綱さんと小島ゆかりさん、鳥取県歌人会顧問の北尾勲さん、同会長の押本昌幸さん、塔短歌会編集委員の荻原伸さん。最高賞の大賞に、一般の部は岐阜県可児市の前川泰信さん(61)の「『三組の窓の燕の巣は静観』六月職員会議議事録」、児童生徒の部は山口県周南市立桜田中2年の「鳥とぼくちがうスピード今を生き空をあおいでぼくはここにいる」が輝いた。
表彰式には一般、児童生徒の部、家持賞の個人、団体10人が出席。一般の部入選の田内和夫さん(72)=米子市彦名町=は「まさか入賞するとは思っていなかった。受賞を励みに頑張りたい」と話し、児童生徒の部入選の田中咲和さん(7)=鳥取市立宮ノ下小2年=は「賞をもらえてうれしい」と笑顔を見せた。
併せて実施された「国府まるごと万葉フェスティバル」では万葉集朗唱の会や因幡の傘踊りの祭典も行われにぎわった。(石原美樹)