亡くなった最愛の人を、仮想現実(VR)空間によみがえらせることができて、会話を交わせて、日々を一緒に過ごせたら? すぐそこの未来に迫っているような世界が、映画「本心」(石井裕也監督・11月8日公開)で描かれます。
「大事な話があるの」と電話で言い残して急逝した母は“自由死”を望んでいた…。どうして?
息子(池松壮亮さん)は、仲良く暮らしてきた母(田中裕子さん)の本心が知りたくて、人工知能(AI)とVRを使ったサービスで、バーチャルフィギュアとして母を再生してもらいます。
「母」は、まるで今も生きているかのように会話をするようになります。生前親しくしていたという若い女性(三吉彩花さん)も、その暮らしに加わるのですが…。
平野啓一郎さんの原作小説は、幾つもの大切な要素と登場人物が入り組み、約2時間の映画にするのは大変な困難が伴いそう。脚本を担った石井裕也監督は、平野さんと話もしながら取捨選択と工夫を重ね、まとめ上げました。
では、具体的にどんな選択がされているのでしょうか。また、原作最大のテーマを映画はどう描いているのでしょうか。YouTube番組「山崎あみ『うるおう』リコメンド」(略称...