智頭急行(智頭町智頭、西尾浩一社長)の特急スーパーはくとが3日、運行開始30周年を迎え、記念の式典がJR鳥取駅であった。関係者や多くのファンが集まり、京阪神と山陰を結ぶ架け橋として走り続けた30年を振り返るとともに、節目の日を祝った。
スーパーはくとは1994年12月3日に運行を開始。京都・大阪―鳥取・倉吉駅間を最高時速130キロで結び、30年間で約1800万人を運んだ。昨年は年間で約53万人が利用し、今年3月に7往復から8往復に増便した。
節目の列車の乗客らが構内に姿を見せると、傘踊りチームによるしゃんしゃん傘踊りがにぎやかに出迎え、乗客に「ありがとう30年」と書かれたクリアファイルやマグネットなど記念品が手渡された。30年前、開業列車に乗車した鳥取市の森本健一さん(55)は30周年を祝うために駆け付けたといい「30年間、地域の発展に大きく貢献した存在だと思う。これからも長く走り続けてほしい」と話した。
西尾社長は「無事30周年を迎えることができてうれしい。新しい車両の導入も考えながら、次の30年につながるよう運行していきたい」とあいさつし、決意を新たにした。