六代目三遊亭円楽の総領弟子で三遊亭楽生と申します。「笑点」でおなじみの春風亭一之輔さんとは埼玉県立春日部高校の同級生。彼が落語研究会をやりたいと言った時、当時生徒会長だったワタクシも予算編成に関わっていた、いや、責任者です。ということは、彼の成功には少なからずワタクシも関わっている…はずです。
実はワタクシ、落語家になろうと思ってこの世界に入ったわけではないんです。楽太郎(当時)に憧れて、その憧れの人がたまたま落語家だったのです。
大学受験に失敗し、それなら師匠の弟子になろう。でもどうしたら? 図書館で調べると、出待ちをして弟子にしてくださいと言い、何度断られてもめげずに言い続けたという人がいた。
これだ! しかし師匠の予定が分からない。事務所に電話しまして「スケジュールを教えてください!」。うら若き楽生19歳、最初の行動です。
「…教えられません」。そりゃそうだ。ご用件は?となりまして、弟子入りしたいと伝えると、では師匠に伝えますとなりました。ところが1週間しても音沙汰がない。
もう一度電話をかけると履歴書を送ってくださいとなり、やっぱり1週間音沙汰なし。また電話をすると、4月10...