鳥取県内の窯元の器が一堂に集結する「第16回とっとり陶窯展」(実行委員会主催、新日本海新聞社共催)が20日、鳥取市富安2丁目の日本海新聞ビル5階ホールで開幕した。鳥取民芸の老舗窯から若手作家まで、県内14窯元と1木工芸店が出展。茶わんや一輪挿しなど約3千点が並び、多くの陶芸ファンが生活を彩る器との一期一会の出合いを楽しんでいる。25日まで。
今年のテーマは「カレー皿」。楕円(だえん)形や女性、子どもにも使いやすい小ぶりな皿、葉っぱをモチーフにした個性的なデザインなど作家のアイデアと技術が光る作品がずらり。来場者はカレーに合う木のスプーンや手になじむ丸みを帯びた湯飲みなどと合わせ、使う場面を考えながらお気に入りの逸品を買い求めていた。
娘と自分用にカレー皿とマグカップを購入した同市北園の広瀬まり子さん(64)は「毎年初日に来ている。窯元と顔を見て会話できるのが楽しい」と笑顔を見せた。
クスノキを使用した香炉や漆をコーティングした汁わんを出展したくすくす工房の岸下恒夫さん(74)、洋子さん(68)夫妻は「使う方の喜ぶ顔を想像しながら今年もたくさん用意した。一点物のぬくもりを感じてもらえたら」と話した。
会期中は出展者の作品が当たるお買い上げ抽選会のほか、アウトレット品特売会やろくろの実演などがある。