カナダの巨魚ハリバット

 私も相当な釣り好きを自負しているが、釣りだけを目的に海外に出かけたことはない。私の釣友のなかで、その意味において確実に私より重症といえるのが三木圭二さんにとどめを指す。1995年、カナダで釣り上げたハリバットは当時の釣り雑誌の表紙にもなったほどの大物だ。この釣りに出かける日本の釣り人が釣り上げるサイズが0・8~1メートルまでが多いらしいことからもこの魚がいかに大きいかが分かる。

激しく海面をたたいて

 「最初は水を吸った布団が針掛かりしたような重さでしたが、いったん底を切ってもまた底に張り付こうとして強烈な力で横に走りました。同行者が時計を見ていたらしく1時間40分でようやく一度水面に浮いてきたと、聞きました。

 この魚は空気を吸うような状態になると猛烈に暴れるらしく、ボートに装備され浮きブイのついたモリをガイドが見事に突き刺しました。しかし、そのショックで牛の太モモのような特大の尾ビレで激しく海面をたたいて沖へ走り、その大きなブイをつけたまま再び海底へ沈んでいきました。再び寄せてきてもう一発モリを打ち込んで、またもう一発。もう一発。計4発のモリを打ち込んだあたりでようやく弱りだしました。

 最後は船べりで頭をこん棒で殴り倒して4人がかりでようやく船内に引きずり上げました」と、30年前の様子を思い出して興奮気味に語る三木さん。私も、こんな幸運にありついてみたいとおっしゃる方はカナダのアラスカが見える国境付近まで幾度もお出かけください。それでも釣れるかなぁ?

 まあ、その大きさとくと当時の写真をご覧あれ。

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