車内で鳥取県産クラフトビールを味わいながら車窓を楽しむ「鳥取横断ビール列車」が、JR山陰線鳥取-米子間で運行された。ビール愛好家でつくる「山陰ビール友の会」(矢野竜広会長)と麒麟(きりん)のまち観光局が初めて企画。県内外のビール好き約50人が、ビールと地元食材を使った料理を楽しみながら鉄道の旅を満喫した。
地元クラフトビールの良さを知ってもらい、ビアツーリズムにつなげようと今月7日に開催。鳥取駅を出発した一行は「IWAMI BLUE BEER」(岩美町)で乾杯。途中の停車駅でブリューラボ倉吉(倉吉市)▽徳万尻日乃元麦酒(琴浦町)▽大山Gビール(伯耆町)-の各銘柄が次々と運び込まれ、製造者の話を聞きながら飲み比べた。
中南米3カ国の日本大使館の総料理長を務めた大山町地域おこし協力隊員の藤本匡裕さんが、ビールの特徴に合わせた料理として、「ベニズワイと香味野菜と大豆のタブレ」など4品を提供し、参加者が舌鼓を打った。
米子市から参加した稲倉健一さん(68)、昌美さん(61)夫妻は「車内でのビール談議が楽しい。料理を合わせてクラフトビールの良さも堪能できた」と笑顔で話した。実行委員長の中村哲朗さん(39)=大山町=は「たくさんの方の協力で実施できた。ビールを含め鳥取の良さを知ってもらうきっかけになればうれしい」と手応えを感じていた。