青パパイアをキムチに 神戸で人気、新たな活用法 販売者が農園訪問、契約

 岩美町高山のたなか農園で栽培されている青パパイアを使ったキムチが神戸市のキムチ屋で販売され、人気を博している。昨年12月には販売者が農園を訪れ、大きく実った青パパイアと“対面”。生産者側も青パパイアの新たな活用法に可能性を感じ、栽培に精を出している。

 パパイアキムチを販売するのは神戸市長田区御屋敷通5丁目で笠井香里さんが営む「K.Kキムチ」。同農園の青パパイアを使い、期間限定商品として10~12月に販売したところ、用意した計17キロ分のパパイアキムチは完売。すっきりした味と固めの食感が特徴で、気に入った客が翌日に100グラム入りの容器を8個購入するなど評判となった。

 笠井さんは「白菜キムチと同じくらいの人気商品になるポテンシャルがある」と、同農園から青パパイアを仕入れる契約を交わした。その上で「うちで唯一生産者が分かる商品」と愛着を持ち、来町して約千平方メートルの敷地に植えられた110本の木を見学。2メートルを越し、多いものでは1本に60個ほどの実を付けるパパイアの大木に驚いていた。

 パパイアのキムチ化には同店のファンで、岩美町浦富に住む渡辺明子さんが一役買った。道の駅に並ぶ青パパイアを見て「キムチに合うかも」と思いつき、店に連絡。「駄目でもいいからキムチにしてみて」と電話でお願いした。送られた青パパイアを前に、笠井さんは毎日試行錯誤を重ね、切り方などを工夫し、満足いく商品を完成させた。

 青パパイアは野菜として沖縄や東南アジアではサラダや炒め物などに使われ、親しまれている。一方、同農園の田中彰彦さんもレシピを売り場の道の駅やスーパーで紹介しているが、「どう使っていいのか分からない」など、食材として敬遠されるきらいがあったという。隣県での好評ぶりに「今後認知度を高め、生産者が増えていくことを期待している」と話した。

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