中国で春節(旧正月)の連休に公開された国産アニメ映画「ナタ2」が、世界中で爆発的にヒットしている。同時に監督の「餃子」氏の名も知れ渡るようになった。月1000元(約2万800円)の母親の年金に頼って生活する時期があったと話すなど、彼はアニメ制作のために紆余(うよ)曲折の道のりを歩んできた。
餃子氏は1980年生まれ。親の勧めで四川省の華西医科大学(現四川大学)薬学部に入学した。3年の時にアニメーションソフトウエアに偶然触れ、子どもの頃から持っていたアニメへのひそかな夢が再燃。卒業後、医療の道を捨て広告会社に入ったが、1年で退職した。親の支援を受けながら約4年間、アニメ制作に没頭したという。
インターネットメディアの「澎湃(ほうはい)新聞」によると、1月下旬に公開された「ナタ2」は2月18日に米国のディズニー&ピクサーの「インサイド・ヘッド2」を抜き、アニメ映画で世界の歴代興行収入1位に。20日には125億元(約2500億円)を突破した。物語は、中国の神話をモチーフにしたファンタジー作品。主人公である子どもの神様ナタが、複数の種族が暮らす世界で仲間と敵に立ち向かう姿を描いている。
「ろ...