【藤岡みなみ 私はこれをあきらめた】ミニマリストやってみたけど断念 思い出のものに囲まれた生活が好き

  •  藤岡みなみ
  •  何もない部屋で暮らす。人生をリセットするような実験=筆者提供
  •  敷布団が人生で一番大切な道具かもしれない=筆者提供

 ミニマリストとは、必要最低限の道具で生活する人のことだ。例えば服は数着しか持たず、食器も1組ずつ、読み終わった本はすぐに売る。ミニマリストの部屋は家具も少なく、とてもすっきりとしていて余白が多い。心地いい空間になるだけでなく、節約にもなるし家事も減るなどメリットがたくさんあるとして、10年ほど前からこのようなライフスタイルが流行している。

 私もエッセイストとして『ふやすミニマリスト』(かんき出版、幻冬舎文庫)という本を出しているため、周囲からミニマリストだと思われることがある。しかし、私はミニマリストになることをあきらめた。

 『ふやすミニマリスト』は、生活にまつわる実験的なチャレンジを記録した本だ。家具も道具も何もない部屋を用意し、そこで100日間暮らしてみる。1日一つだけ道具を取り出せるというルールで、100日間で最大100個の道具を持つことができる。

 このシステムは、『365日のシンプルライフ』というフィンランドのドキュメンタリー映画を参考にしている。新型コロナウイルス流行初期の2020年、外出や旅行が難しくなった時期に、家でできる冒険をしてみたくて挑戦した。

 1日目に取り出した...

残り 1157 文字
このページは会員限定コンテンツです。
会員登録すると続きをご覧いただけます。
無料会員に登録する
会員プランを見る
会員登録済みの方
この機能はプレミアム会員限定です。
クリップした記事でチェック!
あなただけのクリップした記事が作れます。
プレミアム会員に登録する ログインの方はこちら

トップニュース

同じカテゴリーの記事