潮騒 2023.5.25

 大阪・扇町(大阪市北区)に10月、新たな文化創造拠点「扇町ミュージアムキューブ」が誕生する。11・5平方メートルから257・4平方メートルまで、大小さまざまなサイズのCUBE(立方体)が10個あり、演劇や音楽、アート、映画、セミナー等さまざまな文化活動が期待される◆一番広い「CUBE01」の客席は251。後方は常設、前方は可動式で、観客との一体感が出るエンドステージ型だ。小劇場が少ない大阪には貴重な規模である◆続く「CUBE02」は約100席で舞台や客席を自由に設定できる。そして「CUBE03」は55席。ほか7個は数席設けてミニマム劇場にしたり、個展を開いたり、楽器の練習をしたりできる多目的スペースとなる◆場所は扇町公園の南側で、かつて若者文化の発信基地だった「扇町ミュージアムスクエア」(1985~2003年)の近く。そのコンセプトを継承すべく、名称も一部継いだ。目指すのは「すべての人に多様なアートを」◆運営する「シアターワークショップ」(東京)の伊東正示社長はシネマコンプレックスの劇場版「シアターコンプレックス」として、「多様な使い方ができる文化拠点を目指す」という。10個の貸し館がうまく稼働していけば、扇町の景色が変わりそうである。(斎)

同じカテゴリーの記事