潮騒 2023.5.24

 ごく身近なところで、特殊詐欺の電話を受けた話を聞いた。幸い被害には至らなかったが、常に危険と隣り合わせにあることを思い知らされた◆遭ったのは「還付金詐欺」と思われるもの。自宅への電話で「3月末時点で約2万3千円の還付金があり、郵送で手続き書類を送らせていただいたが、届いていますか?」と尋ねられた。続いて振り込み用の通帳の有無と携帯電話の番号を聞かれたが、携帯電話を持っていないことを告げると、電話が切れた◆その後ももちろん、書類は届かず。同家は、直前に実際の還付を受けており、何の疑いもなく話を聞いていた。もし携帯電話を持っていたらと思うとゾッとする◆ひと昔前から「大阪人にオレオレ詐欺は通じない」などと言われるが、「お金が戻ってくる」という話には、弱いのかもしれない。還付金詐欺に限らず、大阪で特殊詐欺の被害が急増している。大阪府警が発表している特殊詐欺認知件数の3月末速報値は、前年比81%増。架空料金請求詐欺が257%増で、還付金詐欺(80%増)預貯金詐欺(41%増)と続く。オレオレ詐欺も9%増えている◆やはり離れて暮らす親のことが気にかかる。もちろん自分自身も、そもそも「ウマい話などない」と、しっかり肝に銘じておこう。(岡)

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