先週末“コンビ結成16年以上”の漫才師を対象にした新たなお笑い賞レース「THE S(セ)EC(カ)OND(ンド)~漫才トーナメント~」がカンテレ系で生放送され、競馬予想番組「うまんちゅ」メンバーで髪の薄いボケ役林健さん(45)と別名「DJ K(ケ)EL(リ)LY(ー)」で活動の二枚目ツッコミ役毛利大亮さん(41)の結成19年目「ギャロップ」が優勝。賞金1千万円と高級スーツ仕立券を手に入れた◆今週、帰阪し本拠地なんばグランド花月へ凱旋(がいせん)公演。楽屋で先輩後輩らに次々祝福され、舞台に出ると客席から「おめでとう」の声援と拍手で、思わず涙ぐむ一幕も◆漫才師はコンビ結成15年まで「M―1グランプリ」出場権があり必死に勝ちに行く。その後は「上方漫才大賞」など対象賞レースは限られる◆彼らは若手時代「ABCお笑い新人グランプリ」「上方漫才大賞」「NHK上方漫才コンテスト」を次々制覇。「M―1グランプリ」は2018年初めて決勝進出したが、8位に終わった◆お笑いコンビ「ピース」又吉さんが書いた芥川賞受賞作「火花」でも、中年芸人の「このまま続けるべきか?」の“心の葛藤”が鮮やかに描かれていた。「個人事業主には、受賞特需で仕事が増えるのが何よりうれしい」との2人の言葉は重い。(畑)