鳥取県教委は、2025年春の県立美術館(倉吉市)のオープン記念企画展として、作品を目当てに訪れたくなる“美の供宴”を計画している。同館所蔵のアンディ・ウォーホル作品をはじめ、他館が所有するウォーホルの関連作品や、パブロ・ピカソ、ルネ・マグリットなど著名な芸術家の作品をずらりと展示する方針だ。県内でこれまでにない規模で、誰もが知る名作を集める。
年間利用者20万人の達成に向けて、開館初年度は大規模な五つの企画展を開催する。オープン記念企画展では、県が約3億2500万円で購入し話題となったウォーホル関連作品のほか、ピカソやマグリット▽前田寛治や佐伯祐三▽森村泰昌-など著名な作家の作品を展示する方向で調整している。
「まんが王国鳥取」を代表する漫画家の展示も企画。鳥取が誇る水木しげる、谷口ジロー、青山剛昌の3氏の「巨匠展」を年次開催する方針で、初年度は水木しげる氏を特集する。
このほか、動植物をモチーフとした絵画や工芸作品を集めた企画展、国内外で活躍する現代アーティスト展、県内の美術品コレクションを紹介する展覧会も検討している。
県議会6月定例会に提出する補正予算案に開催準備費約1600万円、開館記念展のための債務負担行為として約1億6千万円を盛り込む。
県教委美術館整備局の梅田雅彦局長は「スタートが肝心要。3年がかりで『県立美術館すごい』と思ってもらえる名作展の仕掛けをしていく。ぜひ楽しみにしてほしい」と意気込んでいる。