意味のやりとりではない対話 「からだ 世界」(8)認知症の人と踊る

ケアの文脈に乗らない働きかけ 不在の人ともデュオ

  •  マレーシアの高齢者ケアセンターに招かれ開かれたワークショップ。近づき触れることはときに抵抗に遭うが、「必死に嫌がる身ぶりにその人のそのままの姿が出る。そこまで含めての触れ合いについて考えたい」と砂連尾理は言う=2025年1月、マレーシア・ペナン(撮影・林昌三)
  •  触らない握手をする砂連尾理さんとワークショップの参加者=2025年1月、マレーシア・ペナン(撮影・林昌三)
  •  大阪で行われた公演。4人のダンサーがそこにいない認知症の高齢者と、踊る。「さわるけど、さわれない」「触れるけど、触れられない」という砂連尾理(右上)のせりふは、人と人が共にあることの大切さと困難さを指して、つぶやくように発せられた=2025年1月、大阪市北区(撮影・林昌三)
  •  大阪での公演で大量の赤い紙を舞い上げながら、円を描いて踊る砂連尾理ら=2025年1月、大阪市北区(撮影・林昌三)
  •  砂連尾理の年表

 ダンサーが認知症の人と踊る―。そう聞いてどんな光景を思い浮かべるだろう。苦労して振り付けを覚えさせることだろうか。レクリエーションの一種だろうか。それとも病気の進行予防に役立つ療法だろうか。

 ダンサ...

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