日本財団などが全国各地で推進する「海ごみゼロウィーク」関連の清掃イベントのうち大阪会場を取材する機会があった。同ウィーク・春の強化期間(5月27~6月11日)にちなんで北海道から沖縄までの9会場で一斉に実施。ご当地の特色ある内容で各地とも多くの人々が参加した◆いまや世界的規模の大きな課題となっている海洋プラスチック問題。約8割が陸=街から流れ出ていくという実情を踏まえ、発生源である街のごみを削減するという観点で取り組んでいる◆大阪の清掃は国内外の観光客らであふれる水辺の観光名所・道頓堀で繰り広げられた。コロナ禍がようやく落ち着いたこともあり、まっすぐ歩けないほどの多くの人出が戻ってきたことを体感したが、にぎわいとともにごみの量や種類が増加している現実にも閉口した◆参加者が拾い集めた総量は約1時間半で90リットルのごみ袋25個分におよんだという。連日、平然とごみをポイ捨てする人がいる一方で、ごみ拾いに尽力する人の姿が、「ごみを出さない・捨てない」につながることも狙いの一つだ◆秋の強化期間は9月16~24日に控えている。全国的な取り組みではあるが、少なくとも古来「水都」として栄えた大阪の河川や水辺が浄化されることを願ってやまない。(佐)