米子市尾高の尾高城跡に関する歴史講座「尾高城をほりさげる!」の第2回講座が、市淀江文化センターで開かれた。市文化振興課の浜野浩美課長補佐が講演し、尾高城跡の発掘調査を通じて解明した遺構の変遷などを解説した。
浜野さんは「尾高城跡発掘調査最前線~尾高城に石垣現る!~」と題し、尾高城が軍事拠点だったことや交通の要衝だったことなど変遷を紹介。過去の発掘調査で未調査だった本丸と二の丸を昨年1~8月に調査した結果、「竪穴建物や土抗、柵列などを発掘した」と報告した。
調査では、本丸西側の土塁の一部が石塁に変わっていたことも分かったとし「石の積み方が石垣の造り方と同じ」と指摘。「土塁を一部改変し、見せるための城にしたのではないか」と推察した。
今回の調査を踏まえ、尾高城は約400年にわたって機能し、中国地方の中世から近世初頭の城館の変遷を考古学的に示す重要な城郭と評価。「まだ中の丸なども石垣を持っている可能性があるので、全容解明はこれからだ」と述べた。
講座は上淀白鳳の丘展示館が企画し、約40人が聴講した。