辰巳ゆうと初の凱旋ライブ デビュー5年目 藤井寺市出身の演歌歌手 超満員の会場で新曲披露

 藤井寺市出身の演歌第7世代歌手、辰巳ゆうと(25)が、幼い頃から両親や祖父母に連れられ訪れていた隣町・八尾市のショッピングセンター・アリオ八尾でデビュー5年目で初の凱旋(がいせん)ライブを実現。2回開催はいずれも超満員でステージ前はもちろん、吹き抜けの2、3階からエスカレーター周りまでビッシリと埋め付くした計1千人のファンが「お帰り!」と盛んな声援を送った。

 1月発売の「心機一転」は、春に向け新生活、新たな挑戦する者を応援する軽快で明るい曲調。5月にカップリングを変えた3タイプのCDを一挙同時発売。中でも自身が大好きな長編歌謡浪曲を収めたバージョンは維新の英雄・坂本龍馬を取り上げ朗々と。昨年の第1弾は、龍馬のライバル新選組・沖田総司だったから裏表一体で維新の英雄を描き切った格好。

 日本レコード大賞最優秀新人賞を受けたスケールの大きい表現力には、歌謡界の大御所も注目。昨年から今年に掛け五木ひろし、松平健から次々と自身の座長公演共演者に指名された。大阪では新歌舞伎座の大舞台で歌う機会が次々に。「すごく刺激を受け勉強になりました。将来は自分の座長公演で歌や踊り、お芝居まで取り組みたい」と夢はさらに広がる。

 この日は満員の観客に「帰ってきました!」と力強くあいさつし、新曲はもちろん大阪にちなんだ「浪花の花形~なにわ月~大阪夢あかり」とオリジナル3曲を一気に歌い上げ、盛んな声援と拍手を受けた。終了後はコロナ禍も明けてサイン入り色紙をCD購入者全員に手渡しし言葉を交わした効果が出て、オリコンCD売り上げチャートも1月以来再びトップに。

 終了後、舞台上で取材に応じた辰巳は、アリオ1階の会場全体を見渡しながら「小学生時代から、ここに来るのが大好きでした。こうした歌のイベントが当時からたくさんあり、事務所先輩の水森かおりさん、そして男性演歌歌手として尊敬する山内惠介先輩らのミニライブイベントを随分見聞きさせてもらいました。子どもの時に山内先輩と一緒に撮って頂いた写真は今も僕の宝物」と懐かしそう。

 新曲にちなんだ「心機一転」について辰巳は「演歌以外に、ミュージカルがやりたい。そして映画も。機会さえ頂ければ何にでも挑戦します」と若さいっぱいで屈託なく受け答えした。

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