関西経済人たちの異業種交流会「第187回CS元気活力塾」(金岡重雄会長)が大阪市中央区の道頓堀ホテルで開かれた。参加者約120人を前に、学校法人清風学園清風中学・高校の校長を務める平岡宏一氏が「仏教での教育実践~教育現場とその他において~」と題して講演。「仏教の原則は因果応報」と述べ、心豊かな生活への道として「“自利利他”の気持ちを持ち続けることが大切」と強調した。
5月23日に開催。平岡氏は高野山真言宗の僧侶で、密教学の博士としても活躍。1990年から再三、来日したダライ・ラマ法王の通訳を十数回にわたり務めている。
講演で自利利他について、修行を重ね、自分自身を高めることで功徳を得ることができ(自利)、その上で、どのようにして人に役立ち社会に貢献していくか、モチベーションを持ち続けて実践いくこと(利他)と説いた。
また教育現場で生徒や教職員に言い続けていることとして、「徳を積み重ねていくための努力を怠らないこと」と語り、生徒指導については、「頭ごなしに注意してはだめ。言い聞かせることが大切で、説明し納得させることができれば、生徒はできる」と指摘。さらに「積み重ねた徳や信頼も、怒りなどの感情的な行動によって一瞬にして失うことがある」と、参加者に注意を促した。