厳かに豊穣祈願 住吉大社で「御田植神事」

 大阪市住吉区の住吉大社(神武磐彦宮司)で14日、伝統行事「御田植(おたうえ)神事」(国の重要無形民俗文化財)が執り行われた。新型コロナウイルス禍を経て4年ぶりに参拝者に公開。約2千人が見守る中、神事や田植えが厳かに行われ、多くの奉仕者が五穀豊穣(ほうじょう)を祈願した。

 第一本宮で行われた本宮祭では神職から植女(うえめ)へ青々とした早苗が授けられた。お払いを受けた奉仕者は、列をなして境内の南側に広がる御田(おんだ)(約20アール)まで参進。実際に田に入る替植女(かえうえめ)が、植女から早苗を受け取った後、地元農家で構成する御田講の奉仕者と古式ゆかしく手植えを繰り広げた。

 御田に設けられた中央舞台では同大社のみこ・神楽女(かぐらめ)8人による「八乙女」が伝統の「田舞(たまい)」を舞ったほか、花街連盟にゆかりのある「御稔女(みとしめ)」が豊作を願う「神田代舞(みとしろまい)」を奉納した。このほか住吉踊(おどり)、風流武者などが御田の周囲に繰り出し、伝統行事を華やかに飾った。

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