世界各地の花火見て 冴木さん写真展 尼信会館

 30年以上にわたって世界各地の花火を撮影し、“ハナビスト”として活動する写真家・冴木一馬さん(65)の写真展「As it flows」が兵庫県尼崎市の尼信会館1階展示室で開かれている。7月16日まで。

 冴木さんは1987年の天神祭りで初めて花火を撮影し「そこで花火に癒やされた」と、それ以降ライフワークとして花火を撮影。世界10カ国を訪問するなど1400カ所以上の花火大会でシャッターを押してきた。会場には2020年の春から22年の秋のコロナ禍で撮影した作品など約80展が並ぶ。

 タイトルの「As it flows」は「流れのままに」という意味。土砂降りの雨の中でレンズに雨粒が付いたまま撮影した作品やピントが合わないままシャッターを切った作品、人混みでカメラが揺れた瞬間にシャッターを押した作品など「写ったものをそのまま見せた」と冴木さん。

 花火写真のほか、会場にはアラビア語の新聞に写真を反転させた作品やベルリンの壁崩壊30周年イベントで撮影した当時のメルケル首相の作品もある。冴木さんは「失敗した作品を流れのままにあえて出すことで、今のままでいいですかと問いかけたい」と来場を呼びかける。

 午前10時~午後4時。月曜、祝日(土、日曜と重なる場合は開館)。冴木さんは7月15日以外は在中。入館無料。問い合わせは電話06(6413)1121。

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