京都を代表する禅寺・東福寺の文化財を規格外のスケールで公開する特別展「東福寺」が10月7日から京都国立博物館で開かれる。12月3日まで。
東福寺の寺宝をまとめて紹介する初の機会となる特別展では、特大の仏像や調度品、長く秘められてきた書画など国宝71件、重要文化財(重文)102件を含む189件を展示。絵仏師、吉山明兆(きっさんみんちょう)が1幅に10人の羅漢を表し、50幅本として描いた色鮮やかな巨大連作「五百羅漢図」は修理後初公開となる。
12日の記者発表会で同博物館学芸部列品管理室の森道彦研究員は「目玉は五百羅漢図。大きなスケールの展覧会になる。初めて公開される作品もあるので楽しみにしてもらいたい」と説明。東福寺の岡根方春寺務長は「門外不出、未公開のものも今回出します。全て見どころ」と力を込めた。
同博物館の松本伸之館長は「東福寺の全てをご覧いただける、内容的に充実した展覧会」と来場を呼びかけた。特別展開催に先立ち、像高3メートルを超える鎌倉時代の大作、重文「二天王立像」が公開されている。