歌は生き方そのもの 入山アキ子が関西でステージ 6日「KOBE流行歌ライブ」

 国家公務員の防衛医科大病院主任看護師から演歌歌手に転じ“歌う看護師”として知られる入山アキ子が、6月の「大阪発・流行歌ライブ」に出演。今月6日には「KOBE流行歌ライブ」出演と、関西で精力的に歌声を響かせている。15周年記念曲「一泊二日」は演歌定番の道ならぬ恋を描いたしっとり系。「素顔は男前」で知られる入山に迫った。

 入山の行動半径は想像を絶するほど広い。今日は関西と思えば明日は東北といった動きもざら。彼女は自身で車を運転するのが大好きで、今も同医大病院のある埼玉県所沢市に活動拠点を置く。そして自らハンドルを握って東奔西走を苦にしない。「演歌歌手は仕事が全部和装ですから、着替えも含めると持ち歩く物が想像以上に多いんです。それに独りで運転しながら、カラオケで歌の練習も大声で出来る。いろいろな思いをまとめるにもちょうどいい空間。車は欠かせない相棒です」と笑う。

 周囲は「大変ですね」と気遣うが、彼女は「歌は仕事というより生き方そのもの。幸せだと思っています。看護師時代は患者さんの命を預かり厳しい体験もしたけど、今は聞く方の笑顔が一番の喜び」と素直に舞台に立てる充実感を糧にしている。先日、父親(77)を不慮の事故で亡くし、久しぶりに新幹線で郷里の山口県に戻った。そして娘としての務めを果たし、とんぼ返りで再び仕事の場へ。舞台ではいつも通り艶やかに、時には明るく観客を魅了した。

 久しぶりの大阪での「流行歌」では「メインでシメの曲“一泊二日”がしっとりしているので、最初は明るく」と、デビュー曲「ザンザ岬」の元気なメロディーからスタート。全5曲の真ん中では沢田研二「時の過ぎゆくままに」をカバーし、アメリカ村のライブハウスBIGCATを満員にした約200人の観客を驚かせた。

 終了後は、CDの即売会でファンと握手してサイン色紙を手渡し、中にはコロナ禍で久々に会う人もいてつい話し込む一幕も。今月6日午後に新開地で出演の「流行歌」について「メイン曲は変わらないんですけど、他の組み合わせはその都度手直しします。お客さまの反応を思い浮かべながら考えるのが一番ワクワクする」と説明。コロナ規制が終わりすっかり忙しくなった日々を楽しんでいる。

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