豊かな歴史や伝統再認識 書作品や踊りを奉納 堺・南宗寺「さかい三好奉り」

 堺市堺区の南宗寺(田島碩應住職)で1日、堺ゆかりの戦国武将・三好長慶を顕彰する恒例の「さかい三好奉(まつ)り」があった。459遠忌の法要をはじめ、書や踊りの奉納などがあり、多くの参加者が堺の豊かな歴史や伝統を再認識した。 

 歴史的遺産の検証、発信などに取り組む「堺・ちくちく会」(竹内魁成代表世話人)などが主催、今年で9回目となった。

 冒頭では、書家の中西咲葉さんが田島住職から依頼を受けて手がけた軸物の書作品を奉納。同寺が大坂夏の陣で失われた際、再興に貢献した沢庵和尚の辞世の句に用いられた「夢」の文字を指し、「多くの史料を熟読し、自分なりに心を込めて表現できた。重みのある言葉を書かせていただき光栄」と話した。

 法楽連歌や奉納吟詠に続き、「堺すずめ踊り」の伝承団体「仲囲巣(ないす)連」が華やかな奉納演舞を披露し、会場を大いに盛り上げた。

 竹内代表世話人は長年取り組んでいる連歌の普及や、長慶をテーマにしたNHK大河ドラマ誘致活動にも触れながら「来年の第10回を目指して、今後もこつこつ、ちくちくと活動を繰り広げたい」と思いを込めた。

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