全国的に問題になっている、増え続ける一方の空き家について、自分たちが何ができるのかを考える学びの会が、大山町塩津の中山公民館で開かれた。
同町移住交流サテライトセンターの主催。町内各地での開催を予定しており、今回が2回目で、20人が参加した。
同センターの移住アドバイザーの小谷まどかさんと県外から移住した鳥取大工学部准教授の長曽我部まどかさん、町地域おこし協力隊の寺井真澄さんの3人が、それぞれの立場から空き家問題について話した。
小谷さんは、町の空き家の現状と課題、サテライトセンターの活動などを説明。それによると同町では2021年には、約80件の空き家利用の希望があり、そのうち賃貸の希望が8割だったという。空き家を放置すると建物が傷み損傷がひどく金銭的に断念するケースもあり、所有者の管理が必要となることなども説明。
「空き家になる前から家の将来のことを考えることは大切。空き家を放置することは、町にとっても個人にとってもリスクは大きくなる。空き家について皆さんが考えたり情報を広げたりすることができるようになれば」と話した。
北栄町で空き家を購入した長曽我部さんと、大山町で空き家を探している寺井さんは「空き家ではじめる私たちの暮らし」について報告。「地域の人が助けてくれた。住民の受け入れが温かい。子どもの育ちをはじめ、話す機会を増やし将来どうするか準備できるような風潮をつくりたい」などと話した。
参加者は3人の話に熱心に耳を傾けていた。
小谷さんは「空き家についてこれからも、話し合いの場を重ねて1人でも多くの人に興味をもってもらいたい」と話した。