県指定保護文化財に登録されている若桜町屋堂羅の三百田氏住宅で、落語家の桂文五郎さんを招いた落語会が開かれ、町内外から訪れた約25人が楽しんだ。
町内でギャラリーカフェふく(同町若桜)を営むひやまちさとさんが中心となり、桂さんを招いて4年前から実施している。今年は伝統的な施設で落語を味わってもらおうと、同住宅を借りて初めて実施した。
演目は、子どもたちの要望を受けて「寿限無」と、落語の中に出てくる建物と三百田氏住宅の様子が似ていることから「牛ほめ」の二つを披露した。同住宅を絡めた桂さんの軽快な落語に、参加者は室内を見回しながら追体験するように聞き入っていた。
大阪からUターンしたひやまさんは、町内外の作家やアーティストを招いた企画を数々行ってきた。「自然や建物、料理など若桜町には多くの素材がある。それらを組み合わせ、新たな価値を創出する取り組みを続けたい」と話した。