数学の世界にある、いまだに解けない問題や不思議な法則を、科学ライターの井筒智彦さんが毎月紹介します。古代から現代まで、人類が数と格闘した歴史も垣間見えます。
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12や20は、あふれています。38や39は、足りていません。ただ40になると、あふれます。
年齢と気力の関係?
そうではなく、数そのものの特徴の話です。
ある数に対して、それを割り切る数を「約数」といいます。例えば、12の約数は、1・2・3・4・6・12です。
ここで次の計算をしてみましょう。
「自分自身以外の約数をすべて足し合わせる」
表に例を載せています。
計算をして、元の数を上回るものを「過剰数」、下回るものを「不足数」といいます。
ごくまれに、過不足なくピタリと一致するものがあります。その数を「完全数」といいます。
古代ギリシャの数学者ピタゴラスが名付けたとされます。
完全数は紀元前から研究されていますが、現在までにわずか50個を超えるほどしか見つかっていません。不思議なことに、全て偶数です。
奇数の完全数はあるのか、完全数はどれだけあるのかは、未解決の問題です。いまも数学者が研究しています。
「友愛数...