まれにピタリと一致 あふれる数、足りない数【数からの挑戦状#5】★解説動画連動★

  •  完全数
  •  解説動画へのQRコード

 数学の世界にある、いまだに解けない問題や不思議な法則を、科学ライターの井筒智彦さんが毎月紹介します。古代から現代まで、人類が数と格闘した歴史も垣間見えます。

   ×   ×

 12や20は、あふれています。38や39は、足りていません。ただ40になると、あふれます。

 年齢と気力の関係? 

 そうではなく、数そのものの特徴の話です。

 ある数に対して、それを割り切る数を「約数」といいます。例えば、12の約数は、1・2・3・4・6・12です。

 ここで次の計算をしてみましょう。

 「自分自身以外の約数をすべて足し合わせる」

 表に例を載せています。

 計算をして、元の数を上回るものを「過剰数」、下回るものを「不足数」といいます。

 ごくまれに、過不足なくピタリと一致するものがあります。その数を「完全数」といいます。

 古代ギリシャの数学者ピタゴラスが名付けたとされます。

 完全数は紀元前から研究されていますが、現在までにわずか50個を超えるほどしか見つかっていません。不思議なことに、全て偶数です。

 奇数の完全数はあるのか、完全数はどれだけあるのかは、未解決の問題です。いまも数学者が研究しています。

 「友愛数...

残り 521 文字
このページは会員限定コンテンツです。
会員登録すると続きをご覧いただけます。
無料会員に登録する
会員プランを見る
会員登録済みの方
この機能はプレミアム会員限定です。
クリップした記事でチェック!
あなただけのクリップした記事が作れます。
プレミアム会員に登録する ログインの方はこちら

トップニュース

同じカテゴリーの記事