シンガー・ソングライターの大塚愛が、開設100周年の東京都千代田区の日比谷公園大音楽堂(野音)でデビュー20周年の公演を開いた。ヒット曲がめじろ押しの楽しいパーティーになった。
冒頭、「桃ノ花ビラ」を歌い始めると、約3千人の観客は総立ちで切ない恋歌にじっと耳を澄ませた。同曲は大塚が作詞作曲し、デビューシングルとして世に送り出した。静かに口ずさむ多くの女性客にとって、ずっと愛唱してきた思い入れのある歌だ。
この日は大塚の誕生日でもあった。夕日で桃色に映えた雲が空を流れ、木立から「カナカナ」とヒグラシの鳴き声も聞こえる幻想的な雰囲気の中で、「金魚花火」「プラネタリウム」などおなじみの哀愁歌を披露した。「愛ちゃん!」という声援に笑顔で応え、親密なお祝い会を盛り上げた。
最後は大ヒット曲「さくらんぼ」。大塚は舞台上を駆け回り熱唱し、観客も歓喜し乱舞。陽気ににぎやかに幕を閉じた。