群馬県で先進的なプロジェクトが始動した。県内の高校生10人が知事の「リバースメンター」(注)に就任。相談役となって提案やアドバイスをすることで、新鮮な考えや感性を政策に反映させていく。同様の制度を取り入れた自治体はいくつかあるが、高校生が県政のトップに助言するのは全国で始めてだ。「子どもの声」をどのように聞くかが注目される中、8月22日には群馬県庁で山本一太知事も出席し、委嘱式と意見交換会が行われた。これは、私たちの会社、笑下村塾が運営を担っている。高校生の熱い声、リバースメンターを始めた意図を書きたい。
(注)リバースメンター 1990年代後半に米国のゼネラル・エレクトリック(GE)社が始めた人事研修制度。若手社員が先輩社員に対し、逆(リバース)に相談役(メンター)として指導にあたる。若い世代の情報、アイデアを経営に取り入れる狙いがある。若手の活躍の場を広げることや離職防止にもつながる。日本企業でも採用事例が増えているほか、各種組織にも広がっている。
▽なぜリバースメンターが必要なのか
日本の若者の26%しか「自分の力で社会を変えられる」と思っておらず、これは先進国の中でも非常に低...