日本の若者は気候変動にあまり関心がないように思える。問題意識の高いスウェーデンではどのような活動が行われているのか。ストックホルム出身の著名な環境活動家グレタ・トゥーンベリさん(20)は15歳の時、気候変動対策を訴えるため、毎週金曜日、学校に行かずにストライキを行った。未来のための金曜日「Fridays for Future」として、若者を中心にヨーロッパから各大陸へと運動が広がった。2022年9月、スウェーデンの総選挙を前にした現地での気候変動デモの様子や参加者との対話、そしてグレタさんへの直接取材について書きたい。
▽国際的な協調を!私たちの地球のために!
ストックホルム市内のデモでは若者をはじめとした多くの人々が「国際的な協調を!私たちのそして唯一の地球のために!」と声を合わせていた。およそ4000人が集まり、熱のこもった演説が続いた。
ある男性はパキスタンで近年相次ぐ壊滅的な洪水被害を取り上げた。
「気候変動の影響を最も強く受けている他の国々と連帯することが重要です。現在は特にパキスタンのことが心配です。心に留めておくだけでなく実際に声を上げなければならないのです。私たちの行...