マレーシアには、並べられた数々のおかずから2~3品を選び、同じプレートに白米を盛り付けてもらってセットにする「エコノミーライス(経済飯)」というスタイルの飲食店が多数ある。ただ輸入米が値上げされ、地元紙では経済飯はもはや「エコノミー(経済的)」ではなくなるとの指摘も出るようになった。
マレーシアの輸入米市場は、政府系企業パディブラス・ナショナル(ベルナス)のほぼ独占状態にある。そのベルナスが9月から輸入米の価格調整を行い、1トン当たりの販売価格を3200リンギット(約10万円)と従来の36%も引き上げた。
経済飯は、基本的にご飯を大盛りにしても無料で、安くて満腹になることが魅力だ。首都クアラルンプールでは1食当たり8・5~12リンギット(約270~380円)ほど。ただ、鶏肉や野菜などの価格高騰を受けて経済飯の値段は上昇傾向にあり、これからは輸入米を使う店ではご飯の大盛りを有料にするところも出てきそうだ。
当地に来たばかりの頃、無料なのをいいことに「ナシ・タンバ(ご飯追加)」というマレー語を覚えていつも大盛りを注文した。有料になると悲しいが、健康も考えて通常通りの量で我慢しようと思う。...