「マイケルのおてつだい 夢の種まき」出版 妹の生き方を絵本に 愛猫の視点で素朴なタッチ

 亡くなった妹の生き方を伝えたい-。三朝町大瀬の栗原紀子さん(63)が、愛猫「マイケル」の視点で妹の夢と人生を描いた絵本「マイケルのおてつだい 夢の種まき」を自費出版した。「どんな状態になっても、夢や希望を持って生きることはできる」という思いを込めた一冊となっている。

 地方テレビ局で美術担当として働いていた妹の佳苗さんは、29歳のときに交通事故に遭って全身不随になった。絵本では、長年の夢だった「南米の暮らしを伝えるドキュメンタリー」の制作を諦めなかった佳苗さんと家族の姿を、子どもにも親しみやすいようマイケルの目線で表現している。

 絵は「くりはらかなえ物語」という紙芝居も制作した松之舎智恵さんが担当。素朴なタッチで描かれた登場人物たちは表情豊かで、見ていて飽きない。

 最後のページには夢を記入するスペースがあり、紀子さんは「ドキュメンタリーや絵本を完成させる前に妹は亡くなってしまったが、夢を諦めない大切さを教えてくれた。皆さんも夢を書き出して、かなうまで大切にしてほしい」と呼びかけている。

 ◇絵本は紙芝居やドキュメンタリーも収録。県内の今井書店や通販サイトなどで販売している。1100円。問い合わせは電話090(7134)3003、栗原さん。

この機能はプレミアム会員限定です。
クリップした記事でチェック!
あなただけのクリップした記事が作れます。
プレミアム会員に登録する ログインの方はこちら

トップニュース

同じカテゴリーの記事