盲導犬 賢くて優しい 浜村小児童 野沢さん、パルと交流

 鳥取市気高町浜村の浜村小(長谷川理恵校長)の4年生は、総合的な学習の時間の取り組みとして、同市内で盲導犬・パルと暮らす目が不自由な野沢道子さんに話を聞いた。校舎を一緒に歩く様子を実際に目にした子どもたちは、賢く優しく野沢さんを誘導するパルの姿に驚きの声を上げた。

 「考えよう 広げよう みんなにやさしい社会」をテーマに学習しており、高齢者や障害者とその暮らしを支援する仕組みなどを学び、自分たちにできることを考え実践に結び付けていく。

 野沢さんから盲導犬の役割や働き、生活の様子、訓練の内容などを聞き、盲導犬の服は毛が飛んで周囲に迷惑をかけない配慮であることや、ハーネス(胴輪)を装着時は仕事中なので触れてはいけないことなどを学んだ。校舎を一緒に歩く体験では、パルは段差でいったん止まってから歩き始め障害物を避けて進んだ。

 野沢さんは、身体障害者補助犬法が施行された今でも、法や精神が十分浸透していない現状にも触れながら、子どもたちに「困っている人を見かけたら、勇気を出して声をかけてほしい」と呼びかけた。

 小川遥斗君(9)は「パルは野沢さんの指示をよく聞いてすごい。今日学んだことを生かして、自分たちができることを考えたい」。田中享佐君(9)は「野沢さんが話す間、そばで静かに待っていたし、歩く時も野沢さんのペースに合わせていた。もっと盲導犬のことが知りたい」と振り返った。

 長谷川校長は「思いを直接聞く体験は、受け身的態度ではなく、より積極的な考えや行動を促し、心のバリアフリーを深める生き方にもつながる」と語った。

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