〝赤梨の木〟に青梨 「ふしぎなナシの木」15年かけ目覚め なしっこ館

 倉吉市の鳥取二十世紀梨記念館なしっこ館で育てられている4品種の赤梨が実る「ふしぎなナシの木」。そんなふしぎなナシの木からなんと青梨が実り、植え付け当時から勤務している職員も「こんなことは初めて」と驚いている。

 ふしぎなナシの木は2010年春ごろ、2年目のおさゴールド(青梨)を台木として、あたご、王秋、晩三吉、新雪の4品種の赤梨を接ぎ木。以降、赤梨しか実らなかったが、15年目を迎えた今年、初めて青梨が1個実った。

 青梨は根元に近い幹の部分に実ったことから、台木に使われたおさゴールドとみられる。同館によると、おさゴールドが流通するのは8月下旬~9月中旬ごろだが、今回実った青梨は今が収穫時期に見えるため、通常より遅く開花した個体という。

 思いがけず実ったので、本来2回必要な袋かけができていなかったが、目立った傷もなくきれいな丸い梨に育った。担当者は「幹に寄り添うように実ったことにより、台風の影響をあまり受けなかったのではないか」と話す。

 佐藤哲也館長(49)は「植栽以降、初めて5品種目が実った。落果するまで展示するので、ぜひ見に来てほしい」と呼びかけた。

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