自由な着眼点、秀逸 鳥取で全国高校生短歌大会

 全国の高校生を対象とした「第5回万葉の郷(さと)とっとりけん全国高校生短歌大会」(鳥取県主催)が4日、鳥取市のとりぎん文化会館で開かれた。チーム部門では、4チーム12人が短歌バトルを披露し、愛知県の名古屋高チームが優勝した。

 14都府県から22チームが応募し、予選を通過した東京都、宮城、三重県などの4校のチームが本選出場。準決勝では「紙」「深」「食」、決勝戦では「古」「立」「波」の題材で、自分自身や家族、ふとした場面、憧れの存在に抱く気持ちを自由な着眼点と発想で歌に表現した。3人の審査員のうち、歌人の大辻隆弘氏は「レベルの高い作品ばかり。審査するのが面白く、難しかった」と講評した。

 個人部門では全国から462首の応募があり、審査員の歌人5人がそれぞれ特別賞を選定した。鳥取県勢では、鳥取東高2年の中島幹太さんの「音読をあてられキミは目を覚ます風にながれる塩素の匂い」が穂村弘審査員に、同じく土居美佳さんの「三学期テストに励む君の背を見て考えるトリュフは好きかな」が江戸雪審査員選に輝いた。

 土居さんは「中学の当時の好きな人への思いを読んだ歌で、受賞できてすごくうれしい。短歌の世界の面白さを知った」と大会を振り返った。

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