「銀座」の名を冠した商店街は全国各地にあるが、東京都品川区の戸越銀座商店街は下町風情を感じられ、リーズナブルに食べ歩きを楽しめることから海外客からも人気を集めている。関東有数の長さを誇る商店街周辺を歩いた。
東急池上線戸越銀座駅を出ると、個人商店からチェーン店までが軒を連ね、縁日のようなにぎわいを見せる。全長約1・3キロ、東西に延びる戸越銀座商店街は焼き鳥やコロッケなどのB級グルメを押し出し、「食べ歩きの街」「下町グルメロケの聖地」などとも呼ばれる。
唐揚げやシューマイを食べ歩きした後、行列に導かれて立ち寄ったのはおにぎり専門店「戸越屋」。一つ一つ手作りで、つややかなお米にたっぷりの具が入ったおにぎりはボリュームも満点。海外からの旅行客が多く来店し、日本の食文化を体験していた。
戸越の“銀ぶら”を満喫した後は近くの品川区立戸越公園を目指す。江戸時代の肥後国(熊本県)藩主細川家の下屋敷の庭園跡を利用して造られた公園で、立派な正門に当時の面影が残る。
池を中心に渓谷や滝、築山などが美しく配置された回遊式庭園は見応え十分で、梅や桜、イチョウなど四季折々の花木が彩りを添える。池のコイはゆっく...